
腰ねこ背が体に悪いという話はよく聞きますが、なぜ疲れやすくなったり、体調不良につながるのでしょうか?
その大きな原因のひとつが、腹部大動脈の圧迫です。
腹部の構造と姿勢の関係
上半身の胸部には、肋骨という骨格があるため、姿勢を比較的保ちやすくなっています。
一方、お腹(腹部)には骨がなく、筋肉だけで支えられているため、姿勢が崩れやすいのです。
腰ねこ背になると、腹筋が縮んだ状態になり、お腹が圧迫されます。
このときに問題となるのが、腹部を通っている腹部大動脈です。
腹部大動脈とは?
腹部大動脈は、心臓から送り出された血液が通る、体の中で最も太い動脈のひとつです。
この動脈が、姿勢の悪さによって圧迫されると、全身への血流が悪化します。
血液は酸素と栄養を運ぶ役割を持っているため、血流が滞ると、
- 疲れやすい
- 集中力の低下
- 冷えやむくみ
- 肩こりや腰痛
など、さまざまな不調の原因になります。

ちなみに、歴史的な話をすると「切腹」はこの腹部大動脈を切る行為であり、それだけこの動脈が重要であることがわかります。
姿勢を整えることが、健康の第一歩
姿勢を良くすることで、腹部大動脈をはじめとした血管への圧迫がなくなり、血液がスムーズに全身を巡るようになります。
その結果、体の内側から元気になり、疲れにくく、調子の良い体を保つことができるのです。
まとめ
腰ねこ背は見た目だけでなく、内臓や血流にまで悪影響を及ぼす重大な問題です。
特に腹部大動脈の圧迫は、気づかれにくいけれど体にとって非常に深刻なリスクです。
日頃から姿勢を意識し、血流の良い体を維持することが、健康の基本です。
まずは背筋を伸ばすことから始めてみましょう!
