
腱鞘炎(けんしょうえん)は、育児中の女性や手作業の多いお仕事の方に多く見られる症状です。
特に抱っこやスマホ、パソコン作業など、手首を酷使する動作の繰り返しが引き金になります。
『手首が痛い=手首が悪い』ではない
腱鞘炎と聞くと、「手首に炎症がある」と思われがちですが、実はそうとは限りません。
多くの場合、手首そのものには根本的な原因はなく、実際は『腕の筋肉』に問題があります。

つまり、手首にいくら湿布を貼っても、痛み止めの薬を塗っても、根本的な改善にはつながらないのです。
原因は『腕の筋肉』の炎症
腕の筋肉(特に前腕)の一部が固くなったり、炎症を起こしたりしていることで、
その筋肉に繋がる腱が手首を通過する部分で引っ張られ、腱と腱鞘(トンネルのような部分)との摩擦が生まれます。
これが、腱鞘炎の本当のメカニズムです。
痛みのある筋肉を見つけてケアしよう
腱鞘炎が疑われる場合は、腕の筋肉の中に“痛みの原因”が隠れていることが多いです。
次のようにケアを行ってみてください。
- 前腕(ひじから手首の間)のいろいろな部分を軽く押してみて、押してズーンと響く場所を探します。
- 見つかったら、その筋肉は炎症や緊張を起こしている可能性があります。
- その部位に対しては、強く揉むのではなく、揺らす・さする・温めるなどの穏やかな刺激を与えましょう。
※この「揉む」は、あくまで痛みの原因を探すための行為です。
無理に強く揉み続けると、かえって悪化する可能性があるので注意しましょう。
まとめ:湿布より、腕のケアを
腱鞘炎は手首に出る痛みですが、腕の筋肉の緊張が引き金になっていることが多いため、手首だけをケアしてもなかなか改善しません。
- 痛みが出る前にこまめに腕をほぐす
- 長時間の手作業は途中で休憩を入れる
- 手首に違和感が出たら、すぐに腕の状態をチェックする
といった対策で、腱鞘炎の予防・改善に大きな効果が期待できます!
