
脳は、成人でおよそ1.2〜1.4kgほどの重さしかなく、体重全体に占める割合はわずか2〜4%程度です。
にもかかわらず、体内で消費される酸素の約25%(=4分の1)を使用している、非常にエネルギー消費量の多い器官です。

脳は『働き続ける』臓器
脳は、私たちが眠っている間も休むことなく働き続けています。
思考・記憶・感情の処理、姿勢や内臓の制御まで、あらゆる生命活動をコントロールしているため、常に大量の酸素が必要なのです。
酸素不足が脳に与える影響
そんな脳に十分な酸素が届かなくなると、さまざまなサインが現れ始めます。
たとえば
- あくびが頻繁に出る
- 強い眠気に襲われる
- 集中力や判断力が低下する
- ぼんやりする、頭が重くなる
これらは、すべて脳が酸素不足=酸欠状態に近づいているサインです。
酸欠が続くと、命の危険も
もし脳への酸素供給が深刻に不足すれば、神経細胞が壊死(えし)してしまう危険性もあります。
脳細胞は一度壊れると再生が難しく、後遺症や障害が残る可能性すらあります。
つまり、たかが眠気・あくびと侮らず、脳の酸素不足=体からの危険信号と受け取ることが大切です。
日常生活で酸素不足になる原因とは?
脳の酸欠は、病気以外にも、以下のような日常の習慣でも起こります
- 姿勢が悪い(猫背・巻き肩など)
- 呼吸が浅い(口呼吸・胸式呼吸)
- 長時間座りっぱなし
- 運動不足
- ストレス過多で自律神経が乱れる
これらの要因は、肺での酸素吸収や血流に影響を与え、脳への酸素供給を妨げます。
まとめ
脳は小さくても、私たちの体の中で最も酸素を必要とする臓器です。
「なんだかぼーっとする」「やる気が出ない」そんな時は、脳が酸欠状態になっていないか、自分の姿勢や呼吸を見直してみましょう。
ちょっとした工夫で、脳のパフォーマンスと健康を守ることができます。
