ひざの痛みといえば、少し前まではおばあちゃんの痛みだと思われてましたが、今は違います。
30代の若い人たちにも増えていて、ひざ痛人口は全体的に大幅に増加しているのです!
データによると、40歳以上の方の変形性膝関節症で悩んでいる方は、男性42%、女性61.5%らしいのです。
女性の場合、2人に1人以上の方がひざに痛みがあるっていうことなんです。
しかも、ひざ痛が悪化して手術(人工関節手術)をする人の数も年々増えていて、約10年間でおよそ1.7倍も増えているみたいなんです!
では、なぜこんなにひざ痛が増えたのでしょうか?
実は、ひざが痛む原因って単純で、その原因を知ると予防もできます。
ひざの痛みの原因
①O脚(股関節内旋型)
ひざの関節は、一方向にしか動かないものすごくシンプルな構造なんです。
ひざ痛の原因は、ほとんどの場合がO脚(股関節内旋型)です。
O脚(股関節内旋型)は、股間節が内旋(内股)・ひざ関節が過伸展している姿勢です。
この状態体重が掛かると、ひざの骨がぶつかり合い軟骨が磨り減ってしまうのです。
ひざの軟骨は、本来ツルツルしていて、面で接している間は、摩擦が起こりにくくなっています。
しかし、足のバランスが崩れ、点で当たる箇所ができると軟骨がすり減り、骨自体に傷がつくことで痛みが出ます。
[aside type=”boader”]過伸展とは…過度に伸展している状態。本来の可動域を越えて伸びている状態。[/aside]
O脚の原因:股関節の内旋
ひざ痛は、圧倒的に女性の方が多いんです。
その理由は、内股(股関節の内旋)で、女性は大股を開いて過ごせず常にひざを閉じているので、内旋筋(股関節の筋肉)が縮んでいる方多いんです。
これが女性がO脚になりやすい原因の一つなのです。
そして、もう一つ多いのが、足組や横座りで、この姿勢は股関節を片方だけ内旋させてしまいます。
イラストの女性は、右足が内旋・左足が外旋している状態。
この姿勢を続けると右股関節が内旋し、右の骨盤が上がり背骨まで歪んでしまいます。
この体の歪みが、足の長さを変え、重心が偏ることで、ひざ痛の原因になってしまうのです。
実は横向き寝も危険
意外と知られていないのが寝姿勢です。
長時間の横向き寝でいると、上にくる足のひざが傷みます。
②ひざ関節のひねり
ひざ関節は、一方向へしか動かない関節です。
ひざとつま先の向きを揃えて動かさないと、ひざの関節が捻られ、軟骨や骨に傷がつきます。
これも、ひざ痛を引き起こす原因となります。
ひざ痛の改善方法
ひざ痛を改善させるには、股関節とひざ下の内旋筋をゆるめることが重要です。
この内旋筋をゆるめることで、内股がゆるみ本来の真っ直ぐな足になります。
(なかなか自分ではゆるめられない場所ですので、専門家にゆるめてもらってください。)
お客さんの体の使い方によって改善方法が異なるので、当店ではカウンセリングしながら日常生活での注意点(歩き方の指導)や体操をお伝えしています。
ひざ痛の予防策
向きを揃える
ひざ痛の改善後は、歩く時・座る時・立ち上がる時に、必ずひざとつま先の方向を揃えて動作を行ってください。
上向きに寝る
ひざとつま先の向きを揃えて、上向きに寝る。
つま先が内向けになる場合は、ひざ下に軽く巻いたバスタタオルを敷いてください。
ひざ痛改善の間違い
ひざが痛くなると、「グ◯コサミン飲まないと!」と考える方が多いようですが、原因は骨が当たってしまうことなので、何かを飲んだり貼ったりして改善するものではありません。
もう一つ注意してほしいことは、外旋筋を鍛えないことです。
なんでも鍛えれば改善するという発想の方が多いのです。
内旋(内股)が原因だからと言って、外旋筋を鍛えればいいというわけではなく、まずは縮んでしまった内旋筋をゆるめることが先なんです。
ひざ痛の原因は、足のバランスが崩れです。
足のバランスが崩れるのは、歩き方・座り方・寝方など普段の生活が原因なのです。
その癖に気づくことが重要で、改善後は正しい体の使い方を意識することで再発の防止になります。